オート:リエゾン(移動区間) 373km+SS(競技区間)393km=合計766km
カミヨン:リエゾン(移動区間) 373km+SS(競技区間)392km=合計765km
モト&クワッド:リエゾン(移動区間) 373km+SS(競技区間)394km=合計766km

昨日、サルタで休息日を過ごしたダカール・ラリー一行。残った車両は全部で289台:モト112台、クワッド36台、オート90台、カミヨン51台。スタート時の83%だ。プジョー・チームはみんなの予想に反して、センセーショナルな結果を示した。特に初参加のセバスチャン・ロエブ、中間地点でチームメイトのステファン・ペテランセル、カルロス・サインツを差し置いて総合トップについている。

モト部門では、経験豊かなパウロ・ゴンサルヴェス(Honda)が若いトビー・プライス(KTM)、ケヴィン・ベナビデス(Honda)、アントワーヌ・メオ(KTEM)らのアタックを巧みにかわし総合首位を抑えた。

第8ステージ、第2週目最初のステージ、今日もニュートラルゾーン(競技にはカウントされない移動部)を挟み2つのパートに分かれるコース。先週は多くが3000mを超える山岳部だったが、今週はナビゲーションと砂丘のステージがメインとなる。

SSパート1は公道を走るコースで、凹凸、カーブ等それなりの注意個所はあるが比較的ナビゲーションの難度は低め、後半SSパート2は、100%オフロード、砂丘あり、多くのリオ(枯れ河)が走り、ナビゲーションが難しい。

6時にビバークを出発、180kmあまりのリエゾンを移動してSSパート1に向かったモトの一団、国立公園の通過時に地元当局が一部のライダーをストップしたため到着が遅れ、スタートが40分ほど遅れた。オートも8:59スタート予定が10:02のスタート。そして、カミヨンの第1走者がスタートしたのは12:53。

全てをパウロ・ゴンサルヴェスに託すHONDA・JAPAN

プロローグを含め、第1週目のステージでHONDAは3度のステージ優勝、良い皮切りだった。ホアン・バレダ が2度のステージ優勝をペナルティの為にかき消されたとしてもまだ望みは大きかった。この2016大会、日本のHONDAの狙いは表彰台の最上階、みんな知っていた事だ。バレダの目を見張るようなハンドルさばきで、CRF450は素晴らしいポテンシャルを披露していた。

不運にもバレダはマラソン・ステージ2日目(第6ステージ)でメカ・トラブルに見舞われる。ツイていなかった。バレダ のリタイアで、目立たないが最も競争力のある男パウロ・ゴンサルヴェス が総合1位に上昇し、“赤い”チームのすべての希望が注がれることになる。難度の高いナビゲーションがふんだんに盛り込まれた難しいコースと報じられているレース後半で、HONDA・JAPANは残存するライダーと総力を挙げて、目標にフォーカスするはずだ。リッキー・ブラベック(12位、トップから38’07) やミカエル・メッジ(16位、トップから50’26)らもガード役としてチームの優勝をサポートすることになるだろう。そして、南アHONDAの驚くべきポジションのケヴィン・ベナビデス(総合5位、トップから21’01)も並行してHONDAの実力を世に知らしめている。サルタ→ベレンのステージの夜、彼の順位次第で彼のHONDAの役割が変わることになるかもしれない。

飛び跳ねるアルアティヤとロエブ

ナセル・アルアティヤがついに、プジョー・チームの覇権に終止符を打った。今日の並外れたステージで、MINIのオフィシャル・パイロット、アルアティヤは、2台のプジョー・チーム、カルロス・サインツとステファン・ペテランセルをそれぞれ12秒、31秒の差で抑えた。一方、セバスチャン・ロエブは砂丘の中でスタック、その上SSゴール直前大きなミスを犯し、順位後方へと沈んだ。

モト部門ではトビー・プライス (KTM)が再び反撃、ステージ優勝を果たし、総合でもトップに躍り出た。

何というレース!何という1日!この第8ステージは、ダカール・ラリー史、最も劇的な日のひとつに数えられることになるのではなかろうか。ナセル・アルアティヤがこの第38回大会でプジョー・チームの覇権に終止符を打った。393kmのコースを全力を尽くして、彼はステージを制したのだ。CP1で既に彼はサインツに1’30”、ペテランセルに6分もの差で通過しているのだ。信じられないすごいスピード!

DAR2008のプジョー・チームは、SSパート2で果敢に追い上げる。それでも12秒、31秒の差でMINIにステージ優勝を持ち去られた。そしてSS最後で、ロエブは運命的な事故に遭う。SSパート2の初番、砂丘の中でスタック、その失ったタイムを取り戻そうとその後猛アタックにかかる。ゴール手前11kmでクルマが亀裂に足をとられた、数回の横転の後にひっくり返って止まった。二人は無事だったが、クルマが大きく破損、順位が大きく後退した。

調子を取り戻したシリル・デプレ(プジョー)はSS4位。そして、MINIのミッコ・ヒルボネンやナニ・ローマらも5,6位といつもの位置に戻ってきた。総合順位はペテランセルが2’09”差で首位、2位はチームメイトのサインツ、3位アルアティヤ14’43”の差だ。キャメル・グラス(雑草に覆われた平原)の中でエンジンがヒートし、ペテランセルはちょっと心配と打ち明けた。ペテランセルに不安だなんて、ただのデマか攪乱か?その答えが出るのは明日。

モト部門:完璧な走りのトビー・プライス(KTM)、手にすべきものを手にした1日だった。マルク・コマがこれまで守り抜いたKTM総合優勝を、今回ロサリオの最終ゴールで引き続きKTMの手にすべく、彼の実力を示した。

今朝は2番目の出発のプライス、CP1でゴンサルヴェス(Honda)に53秒の差で通過。その後、最初の砂丘ゾーンでも先輩を抑える。パーフェクトなナビゲーションのプライスは、ライバルのトラブルでも有利になった。ゴンサルヴェスが転倒してGPS機器を壊したのだ。このナビゲーション・ステージで、GPSが壊れるとは最悪! そのおかげで、プライスは総合で宿命のライバル、ゴンサルヴェスに2’05”の差でトップに立った。総合3位はステファン・ソヴィツコ(KTM)、トップとの差14’14”。

一方、アントワーヌ・メオ(KTM)は砂丘の中で迷い、トップから11分遅れのゴールで8位のゴール。総合では6位と思ったほど後退していない。

三橋淳はSS67位で無事ゴール、総合63位。

クワッド部門:パトロネッリ兄弟が今日のステージをトラブル無しで制した。弟マルコスが兄アレヒャンドロに5分差でステージ優勝を果たした。SS3位は暫定で南アのブライアン・バラガナットが入ったが、15分のペナルティを受け、ペルーのアレクシス・エルナンデス(Yamaha)に修正された。

総合では、1位マルコス・パトロネッリ、2位2’06”差でアレヒャンドロ・パトロネッリ、3位アレクシス・エルナンデス、30分以上の差がある。

スタート直後、SSkm18でNo.283カルロス・アレヒャンドロ・ヴェルサが転倒、足首骨折でリタイアした。

カミヨン部門:ジェラルド・デ・ローイ(IVECO)がロシアのカマズチームを抑えて再びステージを制した。2位はエドワルド・ニコラエフ、7’58”の差 、 ピヨートル・ベラシウス、 13’29”の差。

日野チームスガワラはジュニア照仁がSS17位でゴール、総合16位と順位を上げた。父義正はSS38位、総合39位と着実にコマを進めている。

ビデオ映像:http://www.dakar.com/dakar/2016/us/stage-900/videos-galery.html